(写真・神奈川新聞社)
30日午後2時ごろ、小田原市久野の「小田原こどもの森公園わんぱくらんど」で、空気式の滑り台が強風にあおられ、横転した。小田原署などによると、滑り台の下敷きになるなどし、子ども6人を含む男女11人が打撲などのけがを負った。県警は業務上過失傷害容疑も視野に調べている。
遊具を設置した「インターリコム」(東京都品川区)などによると、滑り台はビニール製で、高さ5メートル、幅3・5メートル、奥行き8・5メートル、重り(20キロ)10個を含む全体の重さは400キロだった。同社幹部は「風が強くなってきたので中止しようと判断し、子どもが降りてくるのを待っていた矢先に突風が吹いた」と説明した。
横浜地方気象台によると、同市で午後2時4分に最大瞬間風速10・8メートルを記録。同社は風速10メートル以上で営業中止にするなど独自の安全基準を設けていたが、風速計などで計測せず、現場責任者が判断していた。
公園の指定管理者代表の柴田正光・市事業協会代表理事は記者会見で、「日頃から努力はしていたが、このような事態になり、来園者に多大なご迷惑をお掛けしたことを心からおわび申し上げます」と謝罪。滑り台の使用を当面中止して事故原因を検証するとともに、市と公園の遊具を点検する考えを示した。
滑り台の近くにいた30代の女性は「突風が吹き、飛ばされそうになった子どもの体を支えた」。孫を連れてきた60代の女性は「安全対策に万全を期してもらいたい」と話した。
【動画】強風で大型滑り台倒れる
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