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(写真・神奈川新聞社)

ベンチプレス競技の女子47キロ級日本代表として、5月の世界選手権で初出場ながら世界記録更新と大会ベストリフター(MVP)に輝いた平塚市在住の小林ナオコさん(46)が凱旋(がいせん)を果たした。「(世界記録とMVPの)夢はかなった。国内でも勝ち続けて、記録も狙っていかないと」という2児の母には、早くも世界女王の風格が漂い始めた。

「みんなのサポートを受けながら練習をしてきた、ここでの積み重ねが世界につながった」。6月上旬、練習拠点のスポーツジム「チャンピオン平塚」(同市明石町、平山勉会長)にメダルと記念品を手にして訪れた小林さんは、仲間に囲まれ祝福された。ジム初の世界タイトルに平山会長は「尊敬するぐらい練習・研究熱心。会員にも励みになる」と喜んだ。

開催地の南アフリカまではシンガポール経由で空路24時間。「時差ぼけと長旅の疲れで不安になり、寝られなかった」が、世界記録となる92・5キロは試技3度目に成功させた。

表彰式で2日間練習したという君が代を歌い上げると、涙が止まらなかった。「ようやく日本代表になれたんだなと思えて、言葉にできないくらいうれしかった」。ブラジル国籍の日系3世という壁に阻まれ、今春ようやくかなった日本代表の座。代表選手としての力量を最高の結果で証明してみせた。

大会期間中、パート先を1週間休ませてもらった。「お金は働けば手にできるけれど、世界一になれるチャンスは人生で何度もない」と周囲の理解に感謝する小林さん。だが次をもう見据えている。「ここで終わらない。93、94キロと記録更新を狙いたい」。競技に、家事に、仕事に-。新女王の新たな挑戦がまた始まる。