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(写真・神奈川新聞社)

光沢のある生地に、虎や竜の派手な刺しゅう。横須賀名物「スカジャン」の発祥地、どぶ板通り商店街でちょっとした異変が起きている。世界的ファッションショー、パリ・コレクション登場をきっかけに、スカジャンを求める来客の中に若い女性が目立つようになった。専門店は「流行する中、せっかくなら本場で手に入れたいのでは」と分析。新たな客層がもたらす地域の盛り上がりに期待を寄せている。

スカジャンは、戦後、横須賀に駐留した米兵が自分のジャケットに和柄の刺しゅうを入れてもらったのが始まり。専門店「プリンス商会」の渡辺栄子さん(65)は「これまでのお客さんは、スカジャンが昔から好きな男性ばかりだった」。

だが2016年春夏のパリコレで、グッチやルイ・ヴィトンといった有名ブランドがスカジャンを起用。その後、国内外のファッション誌でも取り上げられ、テレビで女性芸能人が着用している姿も見られるようになった。

10代後半~20代に人気の女性誌「ViVi」(講談社)は、2~6月号にかけてスカジャンを「流行のアイテム」として紹介。編集部は「女性らしいアイテムに、(男性的で)辛口なスカジャンがアクセントとなる」と、魅力を語る。

発祥地のどぶ板通り商店街にも流行が回帰している。「これまで女性客はほとんどいなかったけれど、この春は全体の6~7割が女性」。スカジャンを販売する「MIKASA vol.2」のオーナー、一本和良さん(53)は驚く。

ブームを受け、市、横須賀商工会議所、京浜急行電鉄でつくる横須賀集客促進実行委員会は4~5月、スカジャンを着ると割引などのサービスが受けられるキャンペーンを地元15店舗で実施した。約1カ月で利用者は15人だったものの、担当者は「都内、横浜から観光客が訪れていた。暑い時期だったけれど、反応はいい」と集客の効果を受け止める。

夏は“オフシーズン”のスカジャン。「ブームはまだ続く。秋や冬にまた実施したい」と意欲を燃やしている。

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