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(写真・神奈川新聞社)

箱根ロープウェイの全線運行再開、箱根山・大涌谷の規制の一部解除を2日後に控えた24日、夏休みに入って最初の日曜日で箱根は多くの観光客でにぎわい、約1年3カ月ぶりの全線運行と大涌谷への立ち入りを歓迎する声が上がった。元の場所で営業を再開する業者も客足の復活に期待を寄せた。

 

■「黒たまご、次は大涌谷で」
24日、箱根名物「黒たまご」の製造・販売元の「奥箱根観光」が運営する同町仙石原の土産物店には絶え間なく観光客が訪れた。群馬県桐生市の会社員、大久保佳子さん(46)は「次は園地内で食べたい。群馬にも(活火山の)草津白根山があるが、噴煙を近くで見られるのは箱根ならでは。生きている火山の姿を子どもたちに見せたい」。

 

同社は箱根山の噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)に引き上げられた昨年5月から長期間、黒たまごの製造・販売を中止。今年4月、約1年ぶりに製造を再開、同土産物店で販売していた。仙石原での販売はこの日が最後。26日から拠点を園地内の「くろたまご館」へと移す。同社の梁瀬雅之営業部長は「園地でお客様を迎えられるのはうれしい」と話した。

 

この日、箱根ロープウェイ桃源台駅や早雲山駅も多くの人出でにぎわった。

 

同ロープウェイは昨年5月に全線で運休。段階的に運行区間を拡大してきた。東京都目黒区の伊藤静子さん(66)は「早雲山と大涌谷駅間から噴煙を眺めたい」と目前に迫った全線運行再開に思いをはせた。同ロープウェイの職員は「全線再開を皮切りに多くの方が訪れてほしい」。

 

駐車場を含めた園地の部分開放(自然研究路など除く)は毎日午前9時から。午後5時で閉鎖される。同ロープウェイの全線運行再開は26日午後1時から。

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