(写真・神奈川新聞社)
京浜急行電鉄(東京都港区)はこの秋、規格が異なる車両にも対応できるホームドアの導入に向け、実証実験を久里浜線三浦海岸駅で始める。同社では、都営地下鉄などの乗り入れ車両の規格やドアの位置・数が異なり、導入の障害となっていた。
下りホームで、最後部の1両分に設置して実験する。同駅は海に近く、塩害も想定されるなど立地条件が沿線の中でも過酷なため、耐久性などのチェックに適していると判断した。
使用するのは、三菱重工交通機器エンジニアリングが開発した、開閉幅が通常のホームドアより広い「どこでもドア」。京急によると、通常は車両とホームドアを連動させるには車両の改造が必要だが、どこでもドアはホームドア側のセンサーが車両ドアの動きを検知し、自動で開閉するシステムを搭載。車両改修を要さない地上完結型で、「車掌の作業が車両のドア開閉のみというワンアクションとなるのが利点」と京急の担当者は話す。
京急線は都営地下鉄線や京成線、北総線と、自社の車種とはドアの位置などが異なる車両が相互乗り入れし、多車種が走行している。そこで、乗車位置のずれに対応できるどこでもドアの導入を積極的に検討。この秋から実験に入り、およそ1年かけて実用性や耐久性を確認するという。
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