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(写真・神奈川新聞社)

相模鉄道とJR、東急電鉄が相互直通運転を行う神奈川東部方面線の開業時期が遅れる見通しであることが24日、分かった。現在の計画から相鉄・JR直通線は半年ほど遅れた2019年秋ごろ、相鉄・東急直通線は3年半ほど遅れた22年ごろにずれ込むとみられ、事業費も現在の2,739億円から1,200億円以上増え、4千億円を超えるとみられる。

 

神奈川東部方面線事業の計画変更は2回目。同事業を巡っては13年4月、整備主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構(横浜市中区)が相鉄・JR直通線について、深夜も運行している貨物線ダイヤの合間に工事を実施せざるを得ないことから、開業時期が当初計画から約3年遅れの18年度内となり、事業費が約100億円増加すると発表。相鉄・東急直通線の開業時期については19年4月としていた。

 

関係者によると、前回の変更理由と同様に、工事を貨物線ダイヤの合間にする関係ではかどらないほか、新駅設置などに伴う用地取得が思うように進まなかった。さらに、想定よりも地盤が弱かったことで地盤改良など追加の工事が必要となり、工期の延長につながったという。

 

事業費は全体で2,739億円(相鉄・JR直通線782億円、相鉄・東急直通線1,957億円)を想定していたが、今回の工期延長を踏まえると4千億円を超す見通し。建設資材や労務費の高騰、法改正による汚染土壌の処理費用増加、消費税の5%から8%への税率引き上げなどが増加要因という。

 

国と地方公共団体(県・横浜市)、整備主体の同機構が3分の1ずつ事業費を負担するため、市の負担も現計画の609億円から900億円近くまで増加する見通し。

 

神奈川東部方面線は相鉄線の西谷駅から羽沢駅(新設・仮称)を新線で結び、羽沢駅からはJR東海道貨物線やJR横須賀線を経由して都心につながる「相鉄・JR直通線」と、新横浜駅(同)、新綱島駅(同)を新線でつなぎ日吉駅で東急線に接続する「相鉄・東急直通線」を整備する。

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