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(写真・神奈川新聞社)

農家の後継者対策につなげようと三浦市内で実施されている婚活イベントが盛況だ。農業体験や地元観光などを通じて交流を深める内容で、従来は男性だった農家側からの参加対象を女性などにも広げ、さまざまな出会いを提供する試みも始まっている。若手農家などでつくる市農業後継者対策実行委員会は「市外からの参加者が三浦の良さを知るきっかけにもなれば」としている。

 

27日に行われた婚活イベント「農嬢deデート」には、市内在住で家業が農家の女性と、農業に興味を持つ男性などが参加。昨年に続き2回目の開催で、男性の応募は毎回定員の5~6倍という。市内を観光後、男性参加者はトラクターに乗って畑を耕す作業を体験した。

 

マリーナ近くのレストランでは同日、市内在住で40歳以上の男性農家を対象にした「アグリde恋来(こいこい)」が初めて開かれ、参加者は落ち着いた雰囲気を楽しんだ。男性(41)は「自分の周りでも独身の農家は多い。普段出会いがないので、こういう機会はありがたい」。

 

三浦市内では2010年から農家の男性を対象とした「アグリdeデート」が実施され、今月6日にも39歳以下の男性が参加している。これまで毎回一組のペースでカップルが誕生してきたが、「女性や中年でも参加できる場が欲しい」といった声も出ていた。

 

農林業センサス(15年)によると、基幹的農業従事者の市内の平均年齢は57.7歳。県平均は66.0歳で、県内の市町村では最も若い。鈴木健実行委員長(34)は「統計で見るとまだ深刻ではないが、早めの後継者対策は必要。今後もニーズに合ったイベントを検討したい」と話している。

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