(写真・神奈川新聞社)
伊勢原市大山の大山観光電鉄が昨年10月にリニューアルした新型ケーブルカーが、グッドデザイン賞(日本デザイン振興会主催)に選ばれた。市が大山地域で進める観光案内板や標識のデザイン統一化事業も選定され、ダブル受賞を果たした。
大山ケーブルカーは大山の麓と大山阿夫利(あふり)神社下社がある中腹を結ぶ。昨年10月、開業以来50年ぶりに新型車両を導入した。乗客が相模湾や湘南の街並みを楽しめるように、運転席の窓を天井まで広げ、大型化した。
車体カラーも、周囲の自然に溶け込むように、大山の新緑をイメージしたブリリアントグリーン(宝石のように輝く緑色)に変えた。
審査では「既存の台車を使う制約がある中で、眺望と開放感を向上させた。観光資源の一つとなりうる魅力的な交通手段だ」などと高く評価され、受賞につながった。
新車効果でケーブルカーの乗客数は、昨年10月からの1年間で約52万人を記録、一昨年同期比で約3万人増加した。
一方、市は2015年度、大山の国際観光地化を目指し、これまでバラバラに整備されてきた観光案内板や標識などを、新緑のグリーンと道標のグレーでデザインを統一し、英語も併記した。約1,200万円かけて、計18カ所を改修し、4カ所を新設した。審査では「シンプルで、色と素材で直感的に理解できる」などと評価された。
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