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(写真・神奈川新聞社)

 

相模原市緑区の障害者施設「津久井やまゆり園」で、元職員の容疑者(26)に入所者19人の命が奪われた殺傷事件から、26日で4カ月。入所者の家族会「みどり会」会長の大月和真さん(67)は事件の再発防止に向け、「仕事の悩みや不満を抱える職員を支える相談体制の整備が必要」と訴える。

 

大月さんの長男寛也さん(35)は重度の知的障害があり、18歳の時にやまゆり園に入所した。事件が起きた7月26日は、容疑者の襲撃を免れた棟にいたため、無傷で済んだ。

 

だが、多くの仲間の命が絶たれたことで心には深い傷を負っている、と大月さんは感じている。事件直後の一時帰宅から施設に戻る際、妻の手を握り締め、なかなか中に入ろうとしなかったからだ。「いつもと違う雰囲気を敏感に感じ取っていたのでしょう」

 

戦後最悪レベルとされた事件に被害者の代表として向き合い、奔走する日々。発生当時の自身の心境は「容疑者への怒りよりも、『なぜこんな事件が起きてしまったのか』という戸惑いと喪失感が大きかった」と振り返るが、4カ月近くたった今も「日を追うごとにその思いは膨らんでいる」。

 

障害者はいなくなればいい-。やまゆり園の職員の熱心さに好感を持っていただけに、容疑者が供述したとされる言葉は、衝撃の連続だった。「どうして、そのような間違った考えを持つようになったのか。近くに寄り添ってくれる人がいたら、違ったかもしれない」

 

悲劇を繰り返さないためには「職員が相談しやすい第三者の存在が必要」と強調。仕事の悩みや不満を抱えている職員が孤立しないように専門の相談員がカウンセリングをし、不適格であれば別の働き先をあっせんする-といった仕組みづくりを提案する。

 

犠牲になった19人のためにも事件を教訓とし、この先も決して風化させてはならないという思いが強い。「容疑者本人に、自らの口で、自らの発言を否定してもらいたい。そうしなければ、犠牲になった方々が浮かばれない」

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