(写真・神奈川新聞社)
藤田観光(東京都文京区、瀬川章社長)は18日、宿泊施設「箱根小涌園天悠」(箱根町二ノ平)の報道陣向け内覧会を開いた。小涌園一帯約68万平方メートルに日帰り温泉施設のユネッサンや宿泊施設を展開してきた同社が進める再編の第1弾で、全室露天風呂付きで訪日旅行客の取り込みも狙う。20日に開業する。
「天悠」は同社の既存施設「ユネッサイン」と「渓谷エリア(通称・湯~とぴあ)」を解体し、約3万8千平方メートルの敷地に建設された。地下1階、地上9階建てで、延べ床約1万6500平方メートル。全150室に露天風呂が付いているほか、眺望の良い露天風呂を併設した二つの大浴場、スパ、レストラン、バーなどが設けられた。
120室と最も多いタイプの客室が2人利用で、1泊2食付き1人3万3千円から。プライベートの庭付きの特別客室は同5万3千円から。ターゲットとしては中間層から少し上の客層を狙う。周囲の自然を生かした体験型のレジャーや、そば懐石などを提供する有形文化財の建物でそば打ち体験などもできるように改装もし、コンシェルジュを配置して多様な個人客のニーズに対応する。
同社は今夏に小涌園エリア一帯の再開発構想を発表する予定だが、第2弾としてはツツジが自慢の蓬莱園に離れ形式の最高級旅館を新築する方針。第3弾は来年1月に閉館予定の「箱根ホテル小涌園」の後継施設を発表する。瀬川社長は会見で「小涌園エリア全体の更新が課題となっていた。時代のニーズに合わせ、エリア全体が受け皿になっていくよう動きたい」と意気込みを語った。
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