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(写真・神奈川新聞社)

 

少子高齢化で交通弱者対策が課題となる中、横浜市とディー・エヌ・エー(DeNA)は24日、無人運転サービスや人工知能(AI)を使って解決を目指すプロジェクトを始めた。私道での自動運転バス実証実験を進めた上で、交通事業者とも連携し将来的には公道での無人自動運転サービス化を目指す。27、28日には金沢動物園(同市金沢区)で一般向けに試乗イベントを実施する。

 

プロジェクトは、両者が3月に締結した包括連携協定の一環。市は革新技術でビジネスを創出し、市内経済の成長や社会課題解決につなげる産官学の取り組み「I・TOP横浜」などに基づき、まちづくりや交通計画などに取り組む。

 

同社の自動運転バス「ロボットシャトル」はフランス製で12人乗り。電気自動車で最大速度は時速約40キロ。衛星利用測位システム(GPS)やレーザーセンサー、カメラを搭載し、障害物との距離に応じて自動的に減速、停車する。昨年に横須賀市や千葉市、秋田県仙北市、福岡市で走行実績がある。同社は2018年に私有地での実用、公道での実証実験を行い、20年以降に具体的な地域で無人運転サービスを実現したい考え。

 

金沢動物園での試乗イベントは27、28日の午前10時から午後3時まで。園路片道のあらかじめ決められた2地点約180メートルを往復する。安全性に留意し、客の乗降を確認するスタッフも乗車し、走行エリアに柵を設ける。乗車無料。雨天中止。

 

市と同社の共同発表会で同園の原久美子園長は「山坂が多く園内の移動手段は永遠の課題。実用化ができれば夢のよう」と話した。同社は「利用者の意見を踏まえながら、地域のコミュニティーバスのような形態で公道での運行を目指したい」としている。

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