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(写真・神奈川新聞社)

 

秦野市内産の木材を使い、いろりがある明治、大正期の農家の古民家を再現した「いろり棟(昔の生活学習館)」が6月1日、秦野市菩提の市表丹沢野外活動センターにオープンする。隣の横野地区に計画されている新東名高速道路のスマートインターチェンジ(スマートIC)の2020年度のオープンを見据え、首都圏から広く誘客する狙い。

 

いろり棟は「子どもたちに電気もガスもなかった昔の生活を経験してほしい」と、ふるさと納税で寄せられた2,300万円と県の補助金1千万円の合計3,300万円をかけて整備した。かつて盛んだったタバコ農家をイメージし、市内産ヒノキとスギを使った平屋を新築した。

 

土間といろりの間、和室などを設け、合計76平方メートル。当時の農業が学べるように、歴史を紹介したパネルや農具も展示している。いろりの周囲は掘りごたつ式で、外国人や足の不自由な人に配慮し、いすのように座れる。いろり棟には宿泊できないが、同センター内の研修棟やキャンプ場に宿泊できる。市は「いろりを囲み、地元の郷土史研究家に昔話をしてもらいたい」と話す。

 

同センターは現在、スマートICの開通に備え、屋外の遊び場「プレーパーク」も整備中。「いろり棟と合わせて、現在、年間2万1千人の利用者数を2万8千人に増やしたい」と意気込んでいる。

 

いろり棟の1時間の利用料金は、市内在住、在学、在勤者は600円、市外は1,200円。グループでの利用が可能で、事前申し込みが必要。予約・問い合わせは、同センター・電話0463(75)0725。

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