(写真・神奈川新聞社)
鎌倉市が由比ガ浜海水浴場に出店予定の「相席居酒屋」形式の海の家に出店取りやめなどを申し入れた問題で、黒岩祐治知事は4日の定例会見で「それぞれの海水浴場で市町村が適切に判断していると思っている」と述べ、関係者の動向を静観する姿勢を示した。県が定めた海水浴場のルールに関するガイドラインを見直す考えもないという。
県などによると、同店は初対面の男女が同席し、女性は無料で飲酒できる仕組み。男女の出会いを創出する「婚活」の場として1日にオープン予定だったが、市は風紀の乱れや過度の飲酒につながりかねないと判断、出店取りやめや営業形態の変更を申し入れた。
県は地元の海の家でつくる組合からの申請を受けて海水浴場の占用を許可したが、審査項目は占有面積や施設の構造などにとどまっている。
一方で知事は、同問題の詳細を把握していないと前置きした上で、「男女が向き合って座って飲食するだけで『風紀の乱れ』というのは、今の時代にふさわしくない気もする」と指摘。県を含め自治体などが企画する「婚活イベント」を念頭に、市の捉え方に違和感も示した。
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