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(写真・神奈川新聞社)

 

認知症による徘徊(はいかい)で行方不明になった女性(94)を、靴のにおいをたどり発見したとして多摩署は14日、県警鑑識課の警察犬2頭を表彰、好物のビーフジャーキーを贈った。

 

川崎市多摩区の女性は6日午前、家族が目を離した隙に外出。署員約20人が捜索、近くの駅の防犯カメラでも発見できず5時間近くが過ぎたため、同署が警察犬の派遣を求めた。

 

同課警察犬係の澤田拓士巡査部長と佐藤貴志巡査部長が、いずれも8歳の雌でラブラドルレトリバーの「バリー」とシェパードの「ハナ」と共に夕方から捜索を開始。約5分後、自宅から約50メートル離れた住宅の車庫で乗用車の下に女性が潜り込んでいるのを発見し保護した。

 

佐宗茂署長は「女性は薄着で発見が遅れれば命の危険もあった」とねぎらった。佐藤巡査部長は「人の目に付きにくい場所を探す訓練の成果。ジャーキーを与えてほめる」と話した。

 

県警によると、今年1月から10月末まで、認知症などで所在不明になった人を警察犬で捜索する要請は388件あり、13人を発見した。

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