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(写真・神奈川新聞)

 

本会議で議長の指示に従わず発言を続け議会運営を再び混乱させたとして、神奈川県議会は21日、共産党県議団にさらなる猛省を求める決議案を賛成多数で可決した。自民、民進、公明、県政の4会派による共同提案で、共産以外が賛成した。同会派に対する同様の決議は昨年に続き2回目。

 

決議案は、11月22日の本会議での質疑について、同会派の質問者が議会運営委員会での合意事項を逸脱して意見を述べ、議長の「終結発言のみ許す」という2度にわたる指示を無視して発言を続け、議事整理権を侵したと指摘。

 

また、侵害を認めながら当該部分の議事録を削除しないことは矛盾しているとし、円滑な議会運営への協力姿勢が見えず議長権限を軽視した行為と批判した。その上で、あしき前例を残すことは断じて容認できないとして猛省を求めた。

 

今月21日の本会議で提案説明に立った自民は「円滑な議会運営に最低限必要なルールを無視する前代未聞の事態は決して許されない」と非難。共産は反対討論で「『終結発言』の意味の認識の行き違いによるもので、議長の意に背く気持ちはなかった。やむを得ず続けた発言で取り消しはしない」などと述べた。

 

問題となったのは横浜地裁判決に対する県の控訴議案に関する質疑で、共産のみ登壇。事前の議運で発言回数や発言内容について各会派が確認していた。

 

その後の議運で対応の協議を重ねていたが平行線をたどり、決議案提出を決めた同20日は断続的に深夜まで続いた。決議案可決後、共産の井坂新哉団長は「認識の違いで納得はいかないが、議会運営には今後も協力していく」と述べた。

 

共産は交渉会派でありながら相次ぐミスや不手際で議会運営に停滞や混乱を引き起こしたとして、県議会は昨年5月にも猛省を求める決議を可決している。

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