(写真・神奈川新聞)
神奈川県教育委員会は27日、顧問を務める野球部の女子マネジャー2人を校舎内で抱きしめた相模原市内の県立高校男性教諭(40)、自校の女子生徒に自家用車内でキスをした平塚市内の県立高校の男性教諭(23)をいずれも停職6カ月の懲戒処分とした。教員のわいせつ事案が後を絶たない現状に、県教委は同日、県立校長を県庁に緊急召集。桐谷次郎教育長が非常事態を宣言し、各校に実態把握などを求めた。
2017年度のわいせつ事案による県教委の懲戒処分は7件となり、過去10年で最多の8件(11、13年度)に迫る。背景にあるのがメッセージを送れるアプリを通じた教員と生徒の個別のやりとり。16年4月の通知で禁止されているが形骸化しており、「教員と生徒の距離が近づき、相談から恋愛感情に発展するケースが多い」(県教委)。今回の2件もラインによるやりとりがあった。
こうした事態に、教育長はこの日、校長と教職員の面談による実態把握と同時に、生徒にも教員との適切な連絡方法を呼び掛けることを各校に通知した。
県教委はまた、電車内で複数回、女性の上半身の動画を撮影した大和市立中学校の男性教頭(58)を減給10分の1(6カ月)とした。3人の教諭はいずれも同日付で依願退職した。
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