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(写真 神奈川新聞)

 

横浜市保土ケ谷区の上星川商店街に新設された3階建てビルの屋上に、地域住民らが集える広場が誕生した。小さな子ども連れや高齢者にも使いやすく、昼ご飯を食べたり、散歩の途中に立ち寄ったり、誰でも利用できる憩いの場になっている。

 

広場は相鉄線上星川駅から徒歩約3分の場所にあり、地域活性化に向けて活動する住民グループ「FM上星川」が運営している。

 

開設のきっかけは、2016年に商店街にパン店を誘致しようとグループで住民アンケートを行ったこと。ニーズは高く、開店を目指して店舗の場所を探している時に、商店街関係者から「本気でやるなら、駐車場にしている土地にビルを建てます」という提案を受けた。

 

同時期に、商店街周辺に子ども連れの人が休憩できる場所がないことも分かった。その課題にも取り組もうと、商店街でデザイン事務所を経営するグループ代表の天野進一さん(39)が知人の建築家に相談したところ、ビルの屋上を広場にするアイデアが浮上。この計画が「ヨコハマ市民まち普請事業」に認定され500万円の助成を受け、地域の人も協力して整備された。

 

今月から利用が始まった広場は約45平方メートル。床とベンチ、中央にあるステージなどはすべて木材を使用し、エレベーターや手洗い場もある。「街の人の意見も聞いて、ステージでの発表や地場野菜の販売などにも使いたい」(天野さん)と考えているという。

 

パン店も、公募で選ばれたパン職人の山内誠さん(37)が1階に店を開いた。広場は夏ごろに名称を公募する予定だ。天野さんは「普段見かけない人が立ち寄るようになるなど、広場があることで人の流れが変わるといい」と期待している。

 

広場は丸宮薬品ビル屋上にあり、利用時間は午前10時~午後6時半。日、月曜日休み。

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