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(写真・琉球新報社)

 

【東京】全国知事会は21日、沖縄の米軍基地負担の軽減を目指し知事会内に設けた研究会の初会合を千代田区の都道府県会館で開いた。出席した翁長雄志知事は米軍基地があることで経済的、財政的に潤沢だとみられることが「誤解」で、逆に「沖縄経済発展の最大の阻害要因」だと指摘し「本島内には18%の基地がある。地元で18%の米軍基地があると想像してほしい」と訴えた。

 

研究会は埼玉県の上田清司知事を座長に全国知事会会長の山田啓二京都府知事、米軍基地所在の都道府県でつくる渉外知事会会長の黒岩祐治神奈川県知事ら11道府県知事がメンバーとなっている。

 

上田座長は「地域の責任者として研究成果、問題点を整理し、きちっと声を上げて全国知事会で取り上げていくための研究会にしなければならない」と強調した。山田会長は「基地問題を全国知事会で共通課題、共通問題として議論してもらいたい」と述べた。

 

翁長知事は、上田座長が「『米軍基地は経済発展の最大の阻害要因』というのは別の所にも当てはまるかもしれない」と指摘したことに、基地は地方にとっての負担だと「理解いただけたのではないか」と指摘した。

 

研究会は日米安保や日米地位協定、基地負担軽減などの課題をテーマにする。国への提言などをまとめる場合は全国知事会で議論し、政策要望として反映させる場合は全国知事会総務常任委員会、渉外知事会で検討する。2、3カ月ごとに開催予定で、次回はトランプ米大統領就任後の1月末から2月にかけて開く。

 

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