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(写真・琉球新報社)

 

沖縄に集中している米軍基地を日本本土に引き取る運動を広げるためのシンポジウム(引き取る行動・大阪主催)が3日、大阪市立住まい情報センターのホールで開かれ、約100人が参加した。講演した早稲田大の中原道子名誉教授は「基地を引き取れば私らも苦しいが、沖縄の人たちは70年以上も苦しんできた。これ以上、構造的差別を見過ごせない。本土への基地引き取りに賛成し、運動に参加する。基地引き取りの行動は人間として生きることだ」と強調し、参加の意思を表明した。

 

中原さんは「本土に引き取って本土で基地反対運動をすればいい。本土にはその経験やノウハウ、メディアもある」と語った。大阪府警の機動隊員による「土人」発言にも触れ、「日本人には戦時中の差別意識が今も残っている。発言を擁護した大阪府知事や国会議員には『恥を知れ』と言いたい」と批判した。

 

フォーラムで、引き取る行動・大阪の松本亜季さんは「本土への基地引き取りは本土でも意外に支持する人は多いが、いざ自分らの街にとなると嫌だと言い、難しい面がある。どうしたら運動を広げられるか」と話し、問題を提起した。

 

東京大の高橋哲哉教授は「本土の沖縄に対する差別構造を解消するという認識を広めることが大切だ。引き取りの具体的候補地があれば、行政に働き掛けることも必要だ」と話した。

 

基地引き取る行動・大阪の韓基大(ハンキデ)さんは「私は在日韓国人で、日本の差別的視線にさらされてきた。植民地主義に反対だ。だから引き取り運動に参加している」と強調。同じメンバーの前野覚さんは「本土の日本人は自身が差別者であることが見えているかどうかが重要だ」と語った。

 

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