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(写真・琉球新報社)

 

沖縄市史編集担当は県内のユーフルヤー(風呂屋、銭湯)の歴史をまとめた企画展を市中央の市戦後文化資料展示室「ヒストリート2」で開いている。風呂屋は戦前から市民に親しまれ、戦後の全盛期には県内に300軒以上が林立したが、今は市安慶田の「中乃湯」のみ。市内にあった風呂屋の写真や特徴の解説、統計資料などを展示している。4月2日まで。

 

展示資料によると、沖縄で風呂屋が誕生したのは1680年だ。既に那覇地域には「湯屋(ゆや)」があったという。ただ入浴は習慣化されてはおらず、徐々に増え出したのは明治期以降だった。

 

その後、収容所から多くの人が帰郷した戦後復興とともにさらに広がり、全盛期の1960年代初頭には県内に311軒、沖縄市内だけで30軒以上が林立した。

 

しかし70年代に入ると、家庭用風呂の普及や、湯沸かし用燃料の高騰で衰退が進む。80年代後半には、50軒以下にまで減少した。近年では、2014年5月に那覇市泉崎にあった「日の出湯」が閉店し、県内には沖縄市安慶田の「中乃湯」1軒のみとなった。

 

企画展では、番台が外にあるなど沖縄風呂屋の特徴の解説や、旧コザ市内の地区別にあった店舗名なども紹介している。

 

市史編集担当の廣山洋一さんは「戦後の沖縄では、ユーフルヤーは市民の情報交換、子どもたちの社会教育の場として親しまれた。生活の香りを感じてほしい」と来場を呼び掛けた。問い合わせは同展示室(電話)098(929)2922。