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染め物など沖縄の伝統文化をファッションに融合させたブランド「LEQUIO(レキオ)」(宜野湾市)の嘉数義成代表(33)が、創業30年以上の高級ジュエリーブランド「Valentine Overseas(バレンタイン オーバーシーズ)」(フランス)との連携を始め、デザインの新たな見せ方を追求している。1月には初めて、県内で共同のファッションショーを開催。今後、日本展開を構想する同ブランドの国内販売を請け負うほか、共同のショーも随時開催する。

 

1軒の平屋住宅が、1日限定の華麗なファッションショー会場に姿を変えた。1月29日、高台の北中城村喜舎場にある外人住宅街。レキオのドレスと、バレンタイン-のネックレスや指輪を身にまとったモデルたちが、玄関から奥のリビングに向けた“ランウェイ”を華麗に歩いた。

 

ドレスには、琉球藍などの沖縄素材で染めた生地を使う。サファイアやダイヤモンドなどの宝石を豪勢にあしらったアクセサリーが、落ち着いた配色のドレスに美しく映えた。

 

初来沖だったバレンタイン―経営者のローレンス・デュ・グラモン氏は「沖縄の多くの方と話してみて、末長く付き合えると感じた。レキオとタイアップできたことに感謝している」と満足げな表情で語った。

 

きっかけは昨年12月、共通の知り合いの紹介で、嘉数代表とグラモン氏が東京で会食したことだった。そこでグラモン氏が話した石選びや加工技術へのこだわりに、嘉数代表が魅了された。初対面にもかかわらず、とんとん拍子に話が進み、ニューヨークや香港などで開く新作発表スケジュールに、沖縄も組み込まれた。

 

嘉数代表は「ショーを開催する時に、高品質のジュエリーを扱うことは簡単じゃない。そんな交渉を度外視して扱えることには意味がある」と連携の利点を説明する。沖縄の大交易時代、欧州で「琉球」を意味した社名の「レキオ」の由来に触れ「琉球がしていた、国境を越える取り組みを追求したい」と意気込んだ。

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