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「Tシャツ屋ドットコム」を運営するアイアム(沖縄県那覇市、仲嶺朋広社長)が、メッシュ素材のかりゆしウエアの新商品などユニークな商品開発を手掛けている。東京・国技館では人気力士をデザインした大相撲Tシャツが観戦土産として販売されており、粋やかわいらしさを表現したデザインが大相撲ブームに乗って好評だ。

 

かりゆしウエアのブランド「NANTEN uraraka」から4月、スポーツ系のユニホームに使われるメッシュ素材を使った「ドライかりゆし」のシリーズを発売した。汗を吸ってすぐに乾く速乾性やアイロン不要、伸縮自在で動きやすいといった機能を実現し、デザイン事業部の川元知行部長は「年々暑さが増す中で、機能性素材を使った衣料品開発は業界の流れでもある」と語る。

 

直営4店舗と県内イオン全店の売り場で販売し、初回生産の千枚は早くも在庫切れ。同部の宇野山光行さんは「着ていないと錯覚する軽さと快適さで、一度着ると違いが分かる。父の日のプレゼントにお薦め」と増産を急ぐ。

 

スリムに見えるシルエットや沖縄の伝統図柄を基本としながら若い人にも受けるデザインの新しさも、ヒットの要因だ。デザインを担うのは金城“QP”英誉さん(37)、平良徳子さん(30)らの若手デザイナーだ。

 

デザインの斬新さは県外からの引き合いにつながり、国技館内で相撲土産を販売する国技館サービスは2006年から、Tシャツ屋ドットコムブランドの人気力士Tシャツを取り扱っている。1場所当たり約2千枚を販売する人気商品で、5月場所は横綱稀勢の里が他の力士の3倍の売れ行きだったという。

 

力士のデザインは金城さんが描画を重ねてパソコンで処理していく。キッズ用ではかわいらしいオリジナルキャラクターも手掛ける。金城さんは「構図やタッチを毎回変えるなど飽きられない工夫をしている。大関に昇進した高安関のデザインを新しくしたい」と語った。(与那嶺松一郎)

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