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初防衛戦をあらためて喜ぶ(左から)具志堅用高会長、比嘉大吾、野木丈司トレーナー=23日、東京都のグランドパレスホテル

 

世界ボクシング評議会(WBC)フライ級の初防衛戦(22日、東京・両国国技館)に勝利した王者・比嘉大吾(22)=白井・具志堅スポーツジム、宮古工高出、浦添市出身=は、圧倒的な勝利から一夜明けた23日、グランドパレスホテルで会見を開いた。具志堅用高会長や野木丈司トレーナーのほか、同じく初防衛に成功したWBCライトフライ級王者の拳四朗=BMB=も同席した。比嘉は「アップで違和感あったが苦しいなりにいい倒し方ができた。次につながる試合になった」と振り返った。連続KO勝利を14に伸ばし、県出身の浜田剛史氏らの日本記録の連続15KOにあと一つとなった。比嘉は、会見を見詰める浜田氏に気を遣いながら「偉大な浜田さんの前で恐縮ですが、頑張って(記録を)抜けたらうれしい」と意欲を見せた。

 

再び自分の手の中に戻ってきたチャンピオンベルトを大事そうに抱えながら、「ほっとしております」とにこやかな笑顔で報道陣に応える王者比嘉。接近戦でも相手の距離でも「自分のジャブが当たる」と思うようなボクシングができたと語った。が、実は、計量前から脱水気味で、計量後にうまく食事を取れず「地に足がつかない」状態だった。今更後に引けない状態に「もう、怖かったっすね」とリング上の猛打の裏にあった不安を打ち明けた。

 

試合の2週間前。その時から脱水状態でにんにく注射の針が腕に入らなかった。それでも前日計量は一発でクリア。だが、直後に食べようとしたステーキが入らない。「それを見た瞬間、具志堅会長も青ざめていました」。栄養をうまく摂取できない一方で、水下痢のような便が試合当日の朝まで続いた。ウォームアップでは全く汗が出ず、「1ラウンド終わった後、セコンドで水をかけてもらいました」と、相手に悟られないようにしたという。

 

それでも勝つ王者の強さに野木丈司トレーナーは、「練習でやったことを全て出せる選手」と語り、万全であれば「2回で終わっていた」と胸を張った。具志堅会長は体調トラブルに苦言を呈しながらも「4カ月に1回は試合をしたい」と語り、「5、6月に指名戦が入れば、1、2月には沖縄での試合も考えたい。(比嘉には)正月はないですね」と笑いを誘った。

 

今回、圧倒的な強さを見せた比嘉だが「長い距離から多彩なパンチを使えれば早く仕留められた。状況に応じたパンチを習得したい」と向上心は尽きない。KO記録の更新も目指しており、「注目される選手になる。KOにこだわって勝つ」と、緊張から解き放たれた笑顔で語った。