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細胞塊を積み重ねていくバイオ3Dプリンター=26日、うるま市州崎の沖縄バイオ産業振興センター

 

沖縄県は26日、うるま市の沖縄バイオ産業振興センターに、あらゆる身体組織をつくる能力を持つ細胞塊を立体的に形成する「細胞塊積層装置(バイオ3Dプリンター)」を設置した。同日、バイオ3Dプリンターの試作開発に携わったプロジェクトリーダーで、沖縄工業高等専門学校発のベンチャー企業・フルステムの千葉俊明社長による概要説明があり、細胞塊を層のように積み重ねていく「積層」の作業が公開された。無菌状態かつ従来より6倍の速さで積層することによって大量生産が可能になり、産業化への一歩となる。

 

今回開発されたバイオ3Dプリンターは、大量培養した細胞を集め(細胞塊)、人体組織を修復する再生医療への使用が可能な大きさに立体的に形成する。形成された細胞塊は人体に移植して、体内で新たに組織を再生する。12月初旬に動物実験を行っており、細胞塊が周辺組織の働きとは無関係に増殖する「腫瘍化」が起きていないか、無菌化の状態を保っているか経過を見ている状態という。

 

千葉社長は「これまでは細胞塊の質や大きさが均一でなかったりした。今回の開発が実用化につながる」と意気込んだ。

 

バイオ3Dプリンターは、県が先端医療産業の拠点地を目指し2015年度から進めていた事業で、沖縄高専をはじめ澁谷工業(石川県)、佐賀大学、再生医療ベンチャーのサイフューズ(東京)と連携し、開発製造を進めてきた。