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大人になったことが確認された雄のナンヨウマンタ=2014年、本部町の沖縄美ら海水族館(同水族館提供)

 

【本部】沖縄県本部町の沖縄美ら海水族館は30日、2008年6月に同水族館で生まれた雄のナンヨウマンタを継続して観察し、マンタが生後約5年で繁殖能力を持つ大人(成魚)になることを世界で初めて立証したと発表した。

 

同水族館によると、野生のマンタの目視調査では、生後5~6年で成魚になるといわれていたが、正確なことは分かっていなかった。

 

今回は飼育下で生まれたマンタを長期間にわたり観察し、ホルモンの値や生殖器、行動の変化などを追った。生後約5年で性的な成熟が見られ、その後も継続して観察し確認した。

 

長年飼育しなければ不可能な調査で、個体数の減少が危惧されるマンタの保全に向けた重要な研究になるという。

 

研究に参加した同水族館統括の佐藤圭一さん(46)は今回の研究成果について「マンタの保全に向けたデータとして活用できる。貴重なマンタを飼育下で人為的に増やしていくことも可能となり、次の繁殖も見えてきた」と語った。

 

成魚になった雄の個体は、その後も海上のいけすで順調に成長し、同居する雌の個体との交尾も確認されている。

 

研究は国際学術誌「BMC Zoology(動物学)」(電子版)に2017年10月に発表された。

 

ナンヨウマンタはエイの仲間では最大級となる種類。主に沖縄以南、インド太平洋の温帯・熱帯海域に生息する。