「沖縄にアートやデザインの力を付けるきっかけをつくりたい」と語る信藤三雄=那覇市内
映像プロデューサーやアートディレクター、映画監督などを務める信藤三雄が3月から沖縄県那覇市の桜坂劇場で月1回のアート・デザイン講座「モーアシビーFREE SCHOOL(フリースクール)」(同実行委員会主催)を開く。国内外で活躍するクリエイターら8人が沖縄を訪れ、トークとワークショップを繰り広げる。信藤は「沖縄に純粋なアートやデザインの力を付けたい」と話している。
信藤は東京都出身。1986年にコンテムポラリー・プロダクション設立。松任谷由実やミスターチルドレン、MISIA、宇多田ヒカルなど多くのアルバム、CDジャケットのデザインを手掛けた。1998年には映画にも挑戦し「代官山物語」を監督した。2011年の東京電力福島第1原発事故で沖縄移住を決め、現在は東京と沖縄を行き来しながら活動している。
講師は映画監督の紀里谷和明、ジャーナリストの堀潤、俳優のリリー・フランキー、ヘアメークアーティストの冨沢ノボル、歌手の野宮真貴、アートディレクターのヒロ杉山、安齋肇、フォトグラファーのレスリー・キーなど豪華メンバー。「今の社会に疑問を持ち、新しい考えや価値観を持った方々が来る」
行き過ぎた資本主義に疑問符を投げ掛ける信藤。「芸術の世界に至るまで利益に走り過ぎている。それを変えていく世の中にしたいと思い、今回の企画を作った」
沖縄の社会に居心地の良さを感じると話す。「親戚、青年会など、人とのつながりを大切にする沖縄の社会は美しい。そこにアートやデザインの力を付けてもらえたらもっと面白い価値観が生まれると思う」
幅広い年齢の人が来て交流してほしいと語る。「アートに年齢は関係ない。この企画でクリエイターを目指す者同士新たな出会いが生まれたらうれしい」
第1回目の3月9日は紀里谷と堀がトークなどを繰り広げる。開演は午後6時。入場料は2500円(ドリンク代別)。問い合わせはモーアシビー実行委員会(電話)080(4931)6560かホームページ:http://www.moiaussibe.info