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アビニョン演劇祭の公式公演に出演する那覇市出身の外間結香さん
(c)Martyna Pawlak

 

毎年夏に開催されるフランスのアビニョン演劇祭公式公演への出演は、同国演劇界の第一線を目指す誰もが目標とする大舞台だ。その舞台で女優として本格デビューを果たすウチナーンチュがいる。沖縄県那覇市出身の外間結香さん(30)だ。

 

先天性の病気を乗り越え、プロのダンサーとして努力し続ける彼女に、フランスの著名な演出家が女優としての才能を見いだした。外間さんは「まだ信じられない、女優としては初心者だから不安ばかりだけど、期待に応えられるよう頑張りたい」と語った。

県内の中学校を卒業後、バレエを極めようと15歳で単身フランスに渡った。リヨン国立コンセルヴァトワール(高等音楽・舞踊学院)バレエ科に入学。入学当初はフランス語がほぼ分からなかったが、4年後の最終学年時には実技・教科共に優等生の仲間入りを果たしていた。

 

卒業後のプロダンサーとしての道が約束されていた矢先、骨盤に先天的な異常が見つかった。大手術を受けることを余儀なくされ、学校も休学した。担当教員をはじめ、誰もが外間さんにダンサー以外の道を勧めた。

 

だか、外間さんは諦めなかった。「手術を受けてしっかり治して、またプロダンサーを目指す」。先生らにこう宣言した言葉通り、3年に及ぶ手術、リハビリ期間を経て復学し、卒業した。卒業後は、毎回50倍にもなるという過酷なオーディションを勝ち抜き、プロダンサーとしての実績を積み重ねてきた。

 

プロダンサーとして活躍する外間さんは、著名な演出家の一人、イヴ・ノエル・ジュノ氏の目にとまった。ジュノ氏は外間さんのために実験的な一人芝居を企画し、芝居は成功を収めた。女優の道を歩みだしたばかりの外間さんは、初めて受けたアビニョン演劇祭の配役オーディションに見事合格した。出演をつかみ取り、大舞台に挑む彼女の今後に期待が膨らむ。

(大城洋子フランス通信員)