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 沖縄ラフ&ピース専門学校の概要発表会見に出席するガレッジセール、ジミー大西ら関係者ら=2017年10月5日、吉本興業東京本部

 

◇沖縄をエンタメ創出の島に

 

吉本興業(大阪府、大﨑洋社長)が2009年から進めてきた沖縄国際映画祭が今年、10年目を迎え、22日に閉幕した。同社は9日にエンターテインメント総合専門学校「沖縄ラフ&ピース専門学校」を那覇市に開校。今後、沖縄を拠点に日本のコンテンツをアジアへ配信する構想も発表した。大﨑社長に沖縄への思いと今後の展望を聞いた。

 

(聞き手・藤村謙吾)

 

◇キーワードは「アジア、地域、デジタル」

 

―沖縄国際映画祭を続けてきた10年を振り返って。

 

「無我夢中で、気が付けば10年たった。2回目か3回目かに(沖縄で映画祭を)100年やると言い、やっと10分の1が過ぎた。残り90年の中で世界に通じるエンターテインメント産業を沖縄に創り出すのが大きな夢であり、理想だ」

 

―沖縄に投資を続けている。

 

「沖縄の島全部をエンタメ産業創出の島にしたい。エンタメは、さまざまな思想や考え方とジョイントできる強みがある。時代が変わり、基地問題や日本政府との関係がどう変わろうと、エンタメをスタートにできることが必ずある。社長になったとき『アジア、地域、デジタル』の三つのキーワードを掲げた。そのキーワードを現実に落とし込んでいく中で、同映画祭は正解だったと思う。大赤字だったりするが、100年かかれば取り戻せるだろう。会社が続いていればだが(笑)」

 

―同映画祭には多くのタレントや芸人が来る。

 

「沖縄に来てサンゴのことや基地のことなどいいも悪いも肌で感じることが、吉本の次の100年にも必要だ。あるいは、それを感じるからこそ次の100年が来てくれると思う」

 

 

◇沖縄ラフ&ピース専門学校が開校

 

―ことし沖縄ラフ&ピース専門学校が開校した。

 

「エンタメの学校なら、学校嫌いの子どもでも学べると思う。ここで学べば、資本主義の会社の競争ではなくて、それぞれの職業の中で同じ目線で生活や仕事ができるのではと思っている。そういう学校にしたい」

 

―アジアにどのようなコンテツが受け入れられると思うか。

 

「〝客に聞け〟だ。アジアのポップカルチャーは育ち始めたばかりだ。一緒にそれぞれの国のポップカルチャーをつくることをやらなければならない」

 

―沖縄はその拠点になるのか。

 

「地理的には沖縄がアジアに近いことは事実だが、それに甘んじていると取り残される。そういう意味でも(吉本興業が)沖縄でやらなければと思う。のんびりと構えていられない状況だ。今ここで踏ん張らなければならない」

 

 

 

(2018年4月24日 琉球新報掲載)