(写真・神奈川新聞)

 

人気バンド「サザンオールスターズ」の誕生から25日で40年。ボーカルの桑田佳祐さんの出身地である茅ケ崎市では23、24の両日、記念イベントが開かれる。サザンの名付け親である音楽評論家や、湘南地域ゆかりのアーティストが参加するイベント名は「湘南ロックンロールセンターAGAIN」。主催者は「かつてこの地を沸かせたコンサートのように人と人とが出会い、つながる場にしたい」と語る。

 

黄ばんだA4サイズの用紙に手書きの文字が並ぶ。

 

<ROCK from the BEACH SIDE 桑田佳祐とサザンオールスターズほか 4月11日12:00 藤沢青少年会館集会室 主催 湘南ロックンロールセンター>

 

「このポスターがサザンの始まりだったと思うと震えます」。サザンオールスターズの熱烈なファンで、今回のイベントを企画した橋本順正さん(28)=茅ケ崎市=は、40年以上前のポスターを手にそうほほ笑んだ。

 

ポスターが作られたのは1976年4月。桑田さんの小中学校時代の同級生で、音楽評論家の宮治淳一さんが手掛けた。

 

当時、大学生だった宮治さんは軽音サークル「湘南ロックンロールセンター」を立ち上げ、茅ケ崎や藤沢の公民館などでコンサートを定期的に開催していた。そこに、同じく大学生の桑田さんが出演。バンド名をなかなか決めない友人に代わり、宮治さんが即興で命名したバンド名が「サザンオールスターズ」だった。

 

この話を宮治さんから聞いた橋本さんは言う。

 

「2人の出会いがなければ、世代を越えて万人に愛されるバンドは生まれなかったかもしれない。音楽は、人と人との関わり合いの中で生まれるものだと思った」

 

橋本さん自身、宮治さんとは音楽を通じて知り合った。日本有数のレコードコレクターでもある宮治さんが茅ケ崎市内で営むレコードカフェ「ブランディン」に通い始めたのを機に仲良くなり、洋楽ポップやロックの歴史から湘南サウンドの源流まで語り合った。

 

今回の記念イベントは、カフェに集う仲間たちの会話から橋本さんが発案。当初は、サザンオールスターズのほか、尾崎紀世彦さんや加山雄三さんら茅ケ崎が輩出したアーティストの歴史をまとめたファンブックを自費出版する予定だけだったが、宮治さんが発した「湘南ロックンロールセンターをもう一度」という言葉にイベント開催を決めた。

 

23日の音楽コンサートでは桑田さんのバックダンサーや湘南地域で活動するロックバンドなどが出演。24日は、宮治さんをはじめ、音楽プロデューサーや雑誌編集者らによるトークライブを開く。

 

橋本さんは言う。

 

「サザンのように、未来のスターがこの地からまた誕生するかもしれない。新しい音楽は、思いがけない出会いや縁から生まれるものだと思うから」

 

23日は午後4時~同9時、レストラン「リキリキデリ」(茅ケ崎市中海岸3丁目)で。24日は午後1時~同7時、レストラン「茅ケ崎ドンナポリ」(同市新栄町)で。

 

問い合わせは、イベント事務局 fmkamakura@gmail.com