保育士試験の実技に向け、受験勉強を重ねてきた女性=4日夜、県南部 画像を見る

 

いったん中止が決まっていた保育士試験の実技が、8月5日に実施されることになった。沖縄県などに「再試験」を要請してきた受験生らは「安心した」「目の前が明るくなった」とほっとした表情を見せた。

 

八重瀬町の20代女性は3回目の挑戦で、今回、初めて実技に進んだ。6月29日夜、全国保育士養成協議会から「安全を考慮して試験を中止する」との留守電が携帯電話に入っていた。

 

「なぜ沖縄だけなのか。おかしい」。再試験を要望するツイッターアカウントを立ち上げた。「今までの努力、時間はどこにぶつけたらいいの?」とのツイートは、5日午後7時までに3400件以上リツイートされるなど、反響が広がっていた。再試験の決定に「泣き寝入りしなくて良かった」と喜んだ。

 

県南部の40代女性も「目の前が明るくなった」。保育園で働いて6年目、1年契約の臨時職員だ。「資格が取れたら本採用への道も開ける」と、今回が3回目の挑戦。半年前からピアノ教室に通い、準備を進めてきた。それだけに、「台風で中止」との連絡を受けた際は、ぼうぜんとして涙が出たという。

 

5日、再試験実施のニュースが流れると、職場でも「良かったね」と声を掛けられた。女性は「保育士になって、定年まで子どもの成長を見守りたい。頑張って試験に受かりたい」と話した。

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