ジャングルカーの引き取り手を募集する知念満二さん=9日、那覇市首里 画像を見る

 

地域活動支援センターの支援員・知念満二さん(60)=沖縄県南風原町=は、自身が所有する車の屋根にガジュマルやアコーが生い茂る“ジャングルカー”の新しい引き取り手を探している。約20年前に知人から譲り受けたが、年季が入った愛車は故障しても部品の入手が困難で維持が難しいという。知念さんは「今後も多くの子どもたちに見てもらいたい」と娯楽施設などへ寄贈を希望している。

 

「木陰にいる涼しさを思い出した」と、2007年から屋根の上に芝生や花を植え始めた。その後、職場の駐車場にあったガジュマルの木の種が屋根に落ち、芽吹いた。毎日水を与え、幹は約1メートル、根は後方車輪に届くまでに成長。今では「見るとしあわせになれる」とうわさされるほど有名になった。

 

3年ほど前には「全国の子どもたちに車を見せたい」と日本縦断に挑戦。約1カ月、鹿児島から秋田まで車を走らせた。各地の学校を訪問し、地域行事にも参加した。子どもたちは「すごい」「乗ってみたい」と目を輝かせたという。知念さんは「手放すことは寂しく思うが、この車のおかげで多くの人の笑顔に出会えた」と笑顔で語った。

 

引き取り手が見つからない場合は、7月末に廃車する予定だ。

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