琉球新報社が実施している沖縄県知事選に関するツイッター(短文投稿サイト)への投稿の分析で、告示日前日の12日から25日に取り上げられた言葉を調べたところ、候補者のうち玉城デニー氏が佐喜真淳氏の2・5倍の件数つぶやかれていたことが分かった。批判や攻撃する内容が大半だったが、インターネット上では玉城氏がより多くの注目を集めていると言えそうだ。
名字や名前だけの表記も含み、玉城氏は3万7494件で、佐喜真氏は1万4708件。両候補以外で多くつぶやかれた人名は故翁長雄志さんで3506件、次に安室奈美恵さんの2802件だった。
安室さんは、玉城氏の支持者が、安室さんも玉城氏を支持しているとの誤情報を流したことや、支持者の行為への批判を含め、引退前後に増えた。
その他に多かったのは安倍晋三首相で2129件だった。玉城氏の関係では自由党代表の小沢一郎氏が多く1068件、佐喜真氏の応援演説で2度沖縄入りした自民党の小泉進次郎氏は652件だった。
一般の投稿では前回調べた時点より特定の候補を応援したり、褒めたりする内容も見られた。ただ、多くつぶやかれた言葉の上位30位を見ると攻撃、批判、中傷する言葉は依然多く、ツイッターでは政策論争が深まっていない状況が浮き彫りになった。
9日から25日までの候補者本人の投稿数は玉城氏が257件、佐喜真氏が194件だった。内容は両候補とも演説会への案内や自身が掲げる政策の解説などが多かった。特に佐喜真氏は若者に対するメッセージや呼び掛けが目立った。
同期間の候補者の投稿に対するリツイート(再投稿)やリプライ(返信)は玉城氏が3万1073件、佐喜真氏が2万6783件だった。序盤は玉城氏のリツイートやリプライが圧倒的に多かったが、選挙戦が進むに連れ、佐喜真氏も増え、最近は同数に近い数字になっている。投稿分析はツイッター上での検索サービスを手掛けるスペクティの協力を得て実施している。