99回の議長選で投じられた990枚の投票用紙=31日、与那国町

 

【沖縄 与那国】約1カ月にわたり議長選を繰り返してきた与那国町議会は31日、通算99回目の議長選を行い、与党の前西原武三氏を全会一致で議長に選出した。議席を与野党同数で分け合い、採決に加わらない議長の選出を避けたい与野党双方の思惑がぶつかり、議長職の押し付け合いが長期化した。反発する島内外の世論の高まりを受けて与党が折れた格好で、全国的な注目を浴びた異常事態は、大台となる議長選100回目を目前に収束した。

 

与党と外間守吉町長は30日の協議で、与党が議長職を受諾することで合意。31日午前10時から開会した議会は、この日1回目の議長選で全議員10人が前西原氏に投票し、前西原氏が受諾した。これまで98回実施されてきたくじ引きは行われなかった。

 

前西原氏は就任のあいさつで「前代未聞の議長選挙で町民、県内外の皆さまに多大なご迷惑、ご心配をお掛けして申し訳ない」と謝罪。その上で「ますます混乱を招きかねないとの思いから苦渋の選択で引き受けた」と述べた。新議長には議場から拍手が送られた。副議長には野党の崎元俊男氏が指名推薦で選出された。

 

前西原氏は報道陣の取材に対し「100回の大台には乗せず、99回で区切りをつけなければということで引き受けた。公正公平な議会運営で、信頼を回復していきたい」と述べた。野党の田里千代基氏は「町民におわびしたい。やっとスタートが切れる。今回のことを糧にして、冷静に判断しながら当たり前の行政サービスが行われるようチェックしていきたい」と話した。

 

外間町長は報道陣に「議会の品位、権威を保ってほしいと与党にお願いしていたので、引き受けてくれてほっとしている。野党には是々非々の対応をしてほしい」と述べた。

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