施錠を促すイエローカード 画像を見る

 

【豊見城】沖縄県那覇市小禄地域と豊見城市内を管轄する豊見城署(東筋秀哲署長)管内で、自転車盗難が減少している。子どもの長期休暇中に盗難が増える傾向があるが、今年8月の盗難発生件数は4件で、昨年同月の11件の半分以下だった。無施錠の自転車が多いほど自転車盗難が発生しやすく、同署では商業施設や各高校で施錠確認を続けている。4月からは無施錠の自転車のハンドルに施錠を促すイエローカードを掛ける独自の取り組みを始めた。同署は取り組みに手応えを感じる一方、「無施錠の自転車はまだ多い。ちょっとの間でも必ずロックを意識してほしい」と呼び掛けている。

 

豊見城署によると、盗難被害に遭った自転車のうち約半分が無施錠となっている。被害者の内訳を見ると、昨年は高校生が32%と最も多く、次いで会社員が20%、中学生が15%だった。

 

高校生の被害が多かったことを受け、豊見城署では昨年9月から防犯アドバイザー支援要員2人を中心に管内の高校5校で施錠確認を始めた。

 

高校によって差があったものの、確認当初の施錠率は約7割だった。同署は見回りに加えて高校にも施錠を呼び掛けるよう促し、現在約95~98%まで施錠率が向上した。

 

無施錠の自転車にカードを掛ける取り組みは昨年9月に始めたが、当初は白黒の紙だったため効果があまり見られなかったという。

 

今年4月に小禄・豊見城地区防犯協会の協力を受け、より目立つ黄色のカードを作成した。施錠率も高まり盗難件数も減るなどの効果が見られたという。

 

豊見城署は現在、地域にある日本語学校などでも施錠確認を続けている。防犯アドバイザー支援要員を務める福添(ふくぞえ)智子さんは「外国人にとって日本は安全だと思われており、学校内の自転車のうち3分の1が無施錠だったこともあった」と振り返り「鍵掛けの習慣を付けてほしい」と語った。

 

同署生活安全課の幸喜理(おさむ)安全なまちづくり推進係長は「鍵を掛けることが防犯につながることを理解してもらいたい」と指摘する。その上で「自転車は鍵を掛けていても盗まれる場合もある。できれば固定物にロックできる鍵も付けてほしい」と呼び掛けた。

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