語られていないコザの歴史や物語の研究拠点「コザX ミクストピア」がオープン
研究のために収集した資料などを展示したコザX ミクストピア研究室で同級生らの祝福を受ける池原えりこさん(左から2人目)=2日、沖縄市の銀天街商店街

 

【沖縄】沖縄市照屋の黒人街の歴史などを研究してきた米カリフォルニア大学バークレー校博士の池原えりこさん=沖縄市照屋出身=が2日、沖縄市の銀天街商店街で研究室「コザX ミクストピア」を開所した。同日、照屋公民館でオープニングセレモニーが催され、知人ら約40人が参加した。池原さんは「地元の人や海外の研究者などさまざまな人が学び合える場所にしたい」と抱負を語った。

 

池原さんはウチナーンチュの母と黒人兵の父の間に生まれ、少女時代を照屋で過ごした。14歳で養子縁組によって渡米し、芸術や学術研究を通して自身のルーツである沖縄を多角的に研究してきた。カリフォルニア大学バークレー校の博士課程では、照屋地域に1950年代から76年ごろまであった「黒人街」と地域住民の生活などについて研究するため照屋公民館や付近のバー、銀天街商店街などで地域住民と情報交換や交流を続けてきた。

 

ミクストピアは銀天街商店街にあったカネボウ化粧品の販売店隣の旧カネボウ広場に設置された。照屋をネットワークの拠点として、複眼的にさまざまな研究を展開しようと、池原さんがこれまで収集した資料や写真などを展示している。語られていないコザの歴史や物語をさまざまな形で記録していく。沖縄と米国の懸け橋となり、可能性を生かす場として活用していくという。

 

池原さんは「養子縁組や結婚などでアメリカに渡り、沖縄への思いを抱きながら帰ることができない女性たちがいる。沖縄の発展のためにもそうした人たちがいつでも帰ることのできる場所をつくりたい」と話した。

 

オープニングセレモニーに駆け付けた沖縄市振興課の普久原徹課長は「コザ十字路の再興や交流の場として活性化につなげることができたら」と期待した。

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