「人に寄り添う音楽を作っていきたい」と語るRude-α=那覇市の琉球新報社 画像を見る

 

沖縄市出身のラッパーRude-α(ルードアルファ)が5月にメジャーデビューとなる5曲入りのEP「22」(SME Records)を発売した。上京して3年、日本武道館に立つことを目標に音楽を作ってきたルードアルファにとっては念願のメジャーデビューとなった。EPには「wonder」をはじめ、爽快感あふれるサウンドやしっとりとした楽曲と情感豊かなリリック(歌詞)が並ぶ。「人に寄り添うような音楽をつくりたい」。その思いが詰まった1枚だ。

 

メジャーデビューを果たしたルードアルファにとって、それまでの道のりは「映画みたいなストーリーだった」と振り返る。「公園でラップバトルを仕掛けられたことがきっかけで、ラップを始めて、今メジャー入りを果たした。人生何があるか分からないなって改めて感じた」

 

自主企画ライブでは伊江島出身のAnlyや吉田凜音など、幅広いジャンルのアーティストと共演する。「ジャンルは違っても、同じ志を持っている人と組んできた。異なるジャンルの共演は曲作りにおいてとてもいい刺激になり、自分にとっても音楽の価値観が広がっていった」

 

昨年3月には米テキサス州オースティンで開催した音楽フェスティバル「サウス・バイ・サウス・ウエスト(SXSW)」など、初の海外ライブにも参加した。「とてもいい経験ができた。アメリカ人は気に入った曲はノリノリで聴いてくれるが、興味のない曲は見向きもしない。全員が自分の曲を好きになるとは思っていない。自分の曲が好きかどうか、白黒はっきりしたほうが心地よいと感じた」

 

「22」という年齢を付けたタイトルは自分の今の思いをつづっている。「聴いた人の隣にそっと寄り添うような音楽をつくっている。この曲を聴いてくれた人が22歳になった時、22歳のルードアルファはこういう気持ちで音楽をしていたのかとか、自分にも何かできるかもしれないと思ってくれたらうれしい」

 

2017年、県内で開かれた自主企画ライブで訴えた日本武道館に立つ目標は今も健在だ。「この1、2年で必ず自分を大きく変えたい。武道館のステージに立って、支えてくれた家族や友人、ファンに感謝の気持ちを伝えたい」

 

EP「22」は税込み1500円。7月31日にはニューシングル「LIFE」も発売される。税込み1200円。
(金城実倫)

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