「助けられた命大事に生きていく」 元ベトナム難民の男性 再会の旅終える
南雅和さん(右)の思いを受け止め、再会のきっかけをつくった與座宏章さん=15日、那覇空港

 

1983年に木造船で祖国ベトナムを逃れ、沖縄水産高校の県実習船「翔南丸」に救助されたベトナム出身、東京都在住の南雅和さん(50)=ベトナム名ジャン・タイ・トゥアン・ビン=が元翔南丸船長の宮城元勝(げんしょう)さん(75)=那覇市、旧姓下地=らとの再会の旅を終え、15日に沖縄を離れた。

 

同日は南さんと宮城さんの再会のきっかけをつくった沖縄尚学高校教諭の與座宏章さんが、那覇空港で南さんと再会した。南さんは「助けてもらった命を大事に頑張って生きていく」と與座さんに感謝した。

 

昨年6月、與座さんが東京へ行った際に偶然入った店が、南さんが営むベトナム料理店だった。與座さんが沖縄から来たことを話すと、南さんから「私は沖縄の船に救助された。命の恩人を探してお礼を言いたい」と聞き、協力を約束した。

 

探すあてがなく困っていた與座さんは昨夏、本紙に協力を依頼した。本紙の取材と関係各所の協力により、南さんを救助した船が翔南丸だったことが今年3月に判明した。7月13日に宮城さんらとの再会が実現した。

 

與座さんは「出発点は南さんの『お礼が言いたい』という魂の叫びだった。感謝と尊敬の念で人と接することの大事さを改めて感じた」と話し、南さんに「勇気と感動を与えてくれてありがとう」と語り掛けた。

 

南さんは「船長が私を助けてくれたように世の中でSOSを出している人に力を貸してあげたい」と話した。
(中川廣江通信員)

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