「ヴィーガンぬちぐすい弁当」の「アカバナー」を紹介する浮島ガーデン店主の中曽根直子さん(左)、プロダクト・マネジャーの小泉伸弥さん=8日、那覇市松尾の浮島ガーデン 画像を見る

 

那覇市の浮島通りにあるカフェ&レストラン「浮島ガーデン」は、大規模な国際会議や商品展示会などのMICEで沖縄に訪れる外国人向けに、全て県産の有機栽培野菜と雑穀で作った「ヴィーガンぬちぐすい弁当」を開発した。動物性食材は使わず宗教や主義、アレルギーなど食の多様化に対応できるのが特徴。調理や食材の工夫で肉や魚のような味と食感を再現し、見た目も華やかな彩り弁当となっている。

 

環境に負荷の掛からないように弁当箱もプラスチックではなく紙製を使用し、国連の持続可能な開発目標(SDGs)にも沿った方向付けをする。店主の中曽根直子さんは「食べることが世界を良くする一番の近道だ」と語る。ぬちぐすい弁当は野菜と雑穀だけで、卵や乳製品、蜂蜜など動物由来の食材も使わない。それでも高キビは牛ひき肉の代替としてハンバーグに、ヒエは特製タルタルソースをつけて白身魚フライに見立てる。モチキビで卵料理、アワで乳製品などを代替し、普段肉や魚を口にする人でも満足する内容だ。

 

浮島ガーデンは県産の有機栽培野菜や五穀、雑穀を使って、動物愛護や環境、健康に配慮したヴィーガン料理を提供している。

 

中曽根さんは「弁当であれば、提供する量をある程度見込める」と語り、MICE用の弁当を通じて有機栽培野菜の需要を増やし、農家の支援につなげる目標を持っている。30農家以上と契約を結んで食材を仕入れており、「農家が台風の時に早めに収穫せざるを得なかった野菜や規格外の野菜などを買い取り活用できる。弁当で農家の『困った』に応えられる」と語った。

 

弁当は価格によって「ティダ」「アカバナー」「ティンガーラ」「ニライカナイ」の4種類。9月1日から20個以上の注文を対象に販売を始める。

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