8月8日の一周忌を迎えたのに合わせて開かれた翁長雄志前知事をしのぶ会には、約900人の県民が集まった。辺野古新基地建設阻止、経済発展、しまくとぅばや空手振興など、沖縄のために身を粉にした“魂の政治家”を失った悲しみに改めて涙した。
会場は保守、革新を問わず親交のあった政治家のほか経済界関係者、同級生、一般県民らでいっぱいに。準備された300脚の座席はすぐに埋まり、献花を待つ人々が列をつくった。
日々辺野古に通うという具志堅美恵子さん(53)=沖縄市=は「自分たちのために命を縮めたのではないかと今も思う」と涙を拭った。
式典会場には翁長さんの帽子などが展示され、懇談会会場には家族や友人らと一緒にリラックスした表情の翁長さんを撮影した写真が飾られた。那覇高同級生の新里叡さん(69)=那覇市=は「昨年5月の手術後間もない頃、娘の結婚式に手書きの便せんでメッセージをくれた。私と『兄弟のように過ごした』と書いていた」と誇らしげに語った。
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