水を抜いた後、井戸に降りた玉城清市区長 画像を見る

 

【名護】沖縄県名護市仲尾区(玉城清市区長)で区内で唯一の飲料水が湧く「西又ガー(イリマタガー)」の生物調査が8月23日、実施された。井戸ができて250年余、水を全て抜いて調査したことはなく今回が初めて。底から回遊性のヌマエビなどが確認された。

 

取水には名護博物館学芸員の村田尚史さんが立ち会った。また将来的に市の文化財に指定される可能性もあるとして岸本林市文化財保存調査委員長も立ち会った。

 

井戸は直径2メートル45センチ、深さ3メートル75センチとかなり大きい。取水作業は2本のポンプで約1時間半もかかった。井戸の底はヘドロ状になっていた。

 

村田さんと玉城区長が井戸に降りて調べた。その結果トゲナシヌマエビ、マツモムシ、ミズムシ、カエルなどが確認された。村田さんは「ヌマエビは回遊性なので海から上がってきたのではないか」と話し、井戸は海とつながっているのでは、とも指摘した。

 

へドロ状の底は多少ガスの臭いがした。井戸は頑丈なサンゴ系の石で丸く張り巡らされてしっかりしている。

 

玉城区長は「生物が確認されほっとしている。しばらくして底の泥を全部抜きだし、将来的に市文化財に指定されればと思っている」と話していた。
(幸地光男通信員)

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