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沖縄県内を一時的に訪れる来日外国人による刑法犯の摘発数は2018年が64件で、14年の28件から5年で約2.3倍に増加していることが14日までに、県警のまとめで分かった。窃盗の摘発数が最も多く、14年が15件だったのに対し、18年は3倍超の46件に急増。県警は沖縄に一時的に滞在して犯行に及び、そのまま母国や居住地に帰る「ヒットアンドアウェー方式」の犯行が目立つとしており、関係機関が連携した対策が急務となっている。

 

県警が摘発した外国人による刑法犯は14年が79件で、そのうち在沖米軍構成員とその家族の摘発は29件、県内に住所がある在留外国人は22件。18年は119件のうち、在沖米軍構成員とその家族の摘発は31件、在留外国人が24件と、それぞれ微増だった。一方、観光や仕事など沖縄を一時的に訪れる来日外国人の摘発が目立つ。

 

8月6日、北谷町美浜のドラッグストアで、関西地方から来たベトナム人専門学校生の男2人が商品21点(5万3千円相当)を盗んだ疑いで逮捕された。2人組は紙袋に大量の商品を詰め込み逃走を図ったが、従業員が取り押さえた。県警は2人が宿泊するホテルの部屋を捜査し、他店で盗んだとみられる健康食品など13点(4万円相当)を押収した。

 

同14日には停泊中のクルーズ船乗組員でイタリア人の男2人が、那覇市の国際通りにあるドラッグストアで風邪薬など14点(4500円相当)を万引し逮捕された。いずれも一時滞在の観光客や関係者によるもので、県警は盗んだ商品が個人で使用する量を上回っていることなどから、県外に盗品を持ち出し転売する目的の犯行とみている。

 

県警は、外国人観光客や在留外国人労働者の増加が予想される中、実態を把握し、関係機関と協力して違法行為の厳正な取り締まりを推進していくとしている。

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