2019年に粟国村で捕獲された全長1メートル92センチのハブ(県衛生環境研究所提供) 画像を見る

 

【粟国】2017年に島内で初めてハブが確認され、沖縄県が定着の有無を調査している粟国村で、17年から今月25日までに、20匹のハブが捕獲された。同村へのハブの定着について県は「判断はできない」としていたが、19年9月に子ハブが発見されたことや、断続的に捕獲されていることから「定着している可能性が高い」と初めて言及した。

 

県と村は17年以降、島全域に70台の捕獲器を設置した。今年は新たに130台を設置する予定。捕獲数は17年に3匹、18年に2匹と減少していたが、19年は9匹と増えた。20年は6匹が捕獲されている。県衛生環境研究所の寺田考紀主任研究員は「まだ見つかる可能性は高い。19年の9匹を超えると考えていたほうがいい」と警戒を強める。粟国村によると、捕獲場所は主に島の中央部から北側。住民の住む南側では発見されておらず、けが人や農作物への被害報告はない。
同村は「村民には発見したら役場に連絡するよう防災無線などで周知している」と話した。寺田さんは「住民はハブがいるかもと思って行動することが大事だ」と注意を促した。県によると「定着している」と断定するための、一つの指標となる卵は見つかっていないという。
(照屋大哲)

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