米軍隔離措置に抜け穴か コロナ予防策、不透明な実態

 

米軍は新型コロナウイルス感染拡大の予防策として構成員に米本国など異動元と日本でそれぞれ14日間ずつ隔離措置を課している。それにもかかわらず本国からウイルスが持ち込まれていたとすれば、PCR検査の有無以前に、この隔離措置そのものに“穴”があった可能性が高い。

 

14日間という期間は新型コロナウイルスの症状が出るまでの期間(潜伏期間)を考慮したもので、世界各国が隔離措置として取り入れている標準的な長さだ。

 

群星(むりぶし)沖縄臨床研修センター長の徳田安春医師は「隔離を徹底していれば本国からウイルスが基地内へ持ち込まれる可能性はほとんどない」と説明した。米軍基地内で感染が広がっていることについて「今回は隔離中の感染予防・管理が十分でなかったことが考えられる」と指摘する。可能性として(1)隔離外の人間との接触(2)外食、ビーチパーティーへの参加などによる感染(3)ホテル従業員らへの2次感染、別の隔離者への3次感染―などを挙げた。

 

県内でクラスター(感染者集団)が発生したのは海兵隊だが、在沖米陸軍は「人事異動に伴って到着した人員が行動制限に従わなかったことや大人数の集会に関するソーシャルディスタンスの指示に従わなかった」(第10支援群司令官のセオドア・ホワイト大佐)ことを原因として指摘した。

 

米軍のフェイスブックには米軍関係者とみられる人が隔離措置の緩さを訴える書き込みもある。米軍関係者の隔離は米軍が独自に実施しており、現状で十分かどうかや抜け穴がなかったかどうかについて透明性を高めない限り、日本側から確認できない。

 

河野太郎防衛相によると、入国する全ての米軍関係者にPCR検査を受けさせる方向で日米両政府が調整している。ただ、隔離措置の徹底も依然として重要だ。米軍の隔離の実態について日本政府と県は情報公開を求める必要がある。  (明真南斗)

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