【糸満】沖縄県糸満市喜屋武具志川原にある国指定文化財「具志川城跡」の崖下にある海に、県内外から多くの人が海水浴に訪れ、地域住民の頭を悩ませている。近くの農道では路上駐車が多く見られるほか、ごみも散乱する。崖の上から海に飛び込むなど、危険な行為も横行する。Yナンバーの車も多く、米軍関係者の姿も見かけられている。地域住人らは、注意喚起の看板を設置するなど対策に苦心している。
地域住民によると、新型コロナウイルス感染症「第1波」の緊急事態宣言が発出された後、5月ごろから多くの人が集まるようになった。各地の公園や海水浴場が閉鎖されたことが影響しているとみられる。
同スポットは海水浴場として開放されていない自然の海。動画投稿サイト「ユーチューブ」で「秘密のプール」などとして紹介されているほか、会員制交流サイト(SNS)のインスタグラムなどでも「穴場」として写真が拡散されている。崖から海側に向けてロープが勝手に設置されていて、真下にある潮だまりに勢いよく飛び込む様子が多く投稿されている。
同スポットがある糸満市喜屋武の自治会長、大小堀祐也さん(37)には、地域住民から「農道の両脇にたくさんの車があって邪魔だ」「水難事故のときは緊急車両も通れないのでは」「ごみが散乱している」など、多くの苦情が寄せられる。16日、大小堀さんは地域住民らと同スポットを訪れ、迷惑駐車やごみのポイ捨てをしないよう、注意喚起のための看板を設置した。
大小堀さんは「コロナでストレスがたまる一方で、出掛ける場所もないのだろう」と理解を示しながらも「地域住民に迷惑をかけ、危険な状況になっていることを分かってほしい」と訴えた。
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