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新型コロナウイルスの影響で打撃を受けた個人事業者向け持続化給付金の不正受給が県内で多発している問題で、沖縄タイムス社は15日、持続化給付金など180万円を不正受給した40代男性社員に聞き取りを行った結果、新たに新型コロナに関わる県の奨励金10万円を虚偽申請していた可能性があると発表した。奨励金は同日、40代男性社員が県の窓口を訪れ申請を取り下げたという。男性社員は持続化給付金の申請書類の事業所名に「フリマ雑貨」と記載していたことも新たに分かった。

 

同社によると、40代男性社員は8月11日、税理士事務所を訪れた際に持続化給付金の話を持ち掛けてきた知人男性から「こういう奨励金もあるよ」などと県の「安全・安心な島づくり応援プロジェクト奨励金」を申請するよう促されたという。オンライン手続きを行い、収入が減少したことを証明する書類として、不正受給した持続化給付金受給決定通知を添付した。同月27日に奨励金の支給決定が通知されたが9月15日までに入金はなかった。同社の聞き取り後、申請を取り下げたという。

 

持続化給付金の申請書類の記載を巡っては知人男性が男性社員の趣味などを聞き取り「あなたはフリマ雑貨で」などと記入するよう促した。男性社員は違和感を覚えたが、不正との認識は持たず申請に至ったという。また、聞き取りの中で、投資や住宅ローン含め約6千万円の借り入れがあったことも明らかになった。

 

別で聞き取りを行ったタイムス印刷の30代男性社員は緊急小口資金20万円の申請の際、職業欄に「釣りアドバイザー」と虚偽記載していた。同社は第三者を交えた検証組織の立ち上げに向け16日にも人選を開始し真相解明に努めるという。

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