【沖縄】沖縄市中央にある「知名御多出横(知名オーディオ)」の知名宏師代表に、8月12日に特許証が交付された。大型スピーカーでなければ再生できなかった低音を、知名代表が2005年に開発した直径8センチ、高さ2メートルの小型筒状スピーカーで再生できることを、特許庁に認められた。小型筒状スピーカーで人が聞こえる低音域の再生を実現したのは世界初で、今回の特許取得で知名代表の理論が証明された。
人に聞こえる周波数の範囲(可聴域)は低音で20ヘルツ、高音で2万ヘルツと言われており、これまで20ヘルツの低音を再生するためにはスピーカーを大型化する必要があった。高さも17メートルが必要で、小型スピーカーとしての商品化は難しいとされていた。
知名代表はパイプオルガンのような筒状のスピーカーを作り、空気を自由振動させて音が共振(共鳴)することで、低音の再生に成功した。この低音再生技術を「八分(はちぶん)のλ(ラムダ)」と名付けた。20ヘルツの波長(17メートル)の8分の1(約2メートル)で、20ヘルツの低音を再生可能にした「知名定数」の理論が認められた。
知名代表は「1940年代に米国コロンビア大学のオルソン博士が書いた音響工学理論による箱型スピーカーの定説を覆したことがうれしい。特許で理論を証明されたので、実物の知名オーディオを見て聞いて体感してほしい」と呼び掛けた。
(喜納高宏通信員)
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