埋め立てや護岸工事が進められる新基地建設現場=名護市辺野古 画像を見る

 

【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に伴う新基地建設に反対し、名護市安和や本部港塩川地区で抗議する複数の市民に対し、県警機動隊員の男性が拡声器で名前を呼び捨てにして注意する行為が常態化していることが21日、分かった。琉球新報が21日に塩川地区で取材した際にも確認した。

 

機動隊員の男性は、特定の市民へ声掛けをする際に敬称を付けず、名前を呼び捨てにしながら、安全な方法で抗議活動をするように伝えた。本紙の取材に「何カ月もやりとりをして今に至る。危険な行為を繰り返す人たちに、警察官として安全のために言っている。『あなたですよ』と名前をそのまま呼ぶ。私のスタイルだ」と説明した。

 

呼び捨てにされた60代の男性=名護市=は「そもそも警察が拡声器で人の名前を呼ぶことや、呼び捨てにしているのは問題だ。危険行為と言うが(工事への抗議行動で)止まっているダンプの前を歩くのが危険な行為なのか」と疑問視した。

 

人権問題などに詳しい池宮城紀夫弁護士は「違法行為もしていない中で、警察が拡声器で名前を呼び捨てにすることは、人格を傷つける行為だ。警察権の行使として行き過ぎている」と指摘した。

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