抱負を語る蛯原寛子准陸尉=12日、那覇市の那覇駐屯地 画像を見る

陸上自衛隊第15旅団で旅団長を補佐する最先任上級曹長に、那覇市出身の蛯原寛子准陸尉(52)が15日、就任する。幹部を除く現場隊員約2100人のトップに立ち、旅団長からの指示や連絡を現場に伝え、現場の状況を旅団長に報告する役目だ。旅団によると、陸自の師団・旅団で最先任上級曹長を女性が務めるのは全国で初めて。

 

12日に那覇駐屯地で交代式があった。記者会見で蛯原准陸尉は「『女性だからどう』や『男性ばかりでどう』とはあまり考えていない。自分ができることをしていきたい」と語った。

 

自衛隊に対する県民感情について、自身が成人を迎えたころ「自衛官が制服で式に出ることさえ、認めてもらえなかった。現在は制服や戦闘服での通勤もでき、県民が違和感を持たなくなってきている。関東での勤務から県内に戻ってきて(変化に)正直びっくりした」と語った。

 

自衛官になったきっかけは父の勧めで「両親は好意的で、アレルギーはなかった」としつつ「祖父母にはしばらく入隊を内緒にされていた」と明かした。

 

自衛隊全体での女性比率は約8%。2050年に女性比率を14%以上とすることを目標にしている。

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