「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」の世界自然遺産登録が確実になった10日から一夜明けた11日朝、沖縄県の玉城デニー知事は県庁で記者会見を開いた。本島北部地区「やんばる」の推薦地に隣接する米軍北部訓練場の運用が周辺環境に与える影響について玉城知事は、返還地から危険な廃棄物などが見つかったものの、「遺産登録に影響が生じることはない」との見解を示した。
また「北部訓練場からはみ出た訓練が行われることは想定されないと思う」と述べ、沖縄防衛局と連携しながら情報を収集し、環境保全に努めるとした。
記者団の質疑に先立ちコメントを発表した玉城知事は、やんばる地域と西表島の生物多様性が国際的にも貴重であることが認められたことについて、改めて歓迎の意を示し「自然環境を保全することが沖縄県の使命であることを重く受け止める」と決意を新たにした。
遺産価値である「生物多様性」を将来にわたって保全していくための具体策については(1)適正利用のための観光管理の仕組み作り(2)希少種の保全(3)密猟の防止対策(4)外来種対策―などを挙げ、政府や地元自治体、市民の活動グループなどと連携しながら取り組みを進めると述べた。
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