そんなに楽しみにしてた人じゃなくても、始まると夢中になって見てしまうのがオリンピック。でもじつは「競技のルールは知らずに見てました!」という人も多いのでは?そんなあなたに競技のツボを教えましょう。【カーリング編】。

 

約40m先にある円(ハウス)の中に、滑らせた石(ストーン)を入れて点数を競うカーリング。基本ルールとチーム構成は、4人(+リザーブ1人)のチームが対戦する試合形式。両チームが交互にストーンを投げて1チーム8個、計16個を投げ終わった時点で、ハウスに最も近いストーンを持つチームだけが得点できる。この一区切りをエンドと呼び、1試合は10エンドで行われる。

 

4人の選手は投げる順番で、リード、セカンド、サード(バイスキップ)、スキップと呼ばれ、投げる(リリース)、掃く(スイーピング)、指示する役割を交代で担う。

 

必至でゴシゴシ、スイーピングしている効果はというと……。ストーンは幅約1cmのランニングエッジのみ着氷して、回転しながら滑っているため、氷上に小さなゴミや氷のかけらなどがあるだけで、滑る方向に大きな影響を受ける。それを防ぐというのがひとつの目的。さらには激しく摩擦することで氷の表面をわずかに溶かし、瞬間的にハイドロプレーニング現象を起こすことで、滑る距離を伸ばしているのだ。パワーのある男子チームは3m以上伸ばすことができるといわれている。

 

そのブラシは、柄の部分が軽くて強いグラスファイバーやカーボン素材。先端は豚や馬の毛で作ったデッキブラシ状のものと、化学繊維の黒板消しのようなものがある。

 

「やみくもに点数を取りに行くのではなく、10エンド目に自分たちが点数を取りやすくなるように、1エンドからの作戦を立てる。なので、できればダイジェストではなく、ノーカットで試合を見てもらうと、前半のショットが勝敗を分けるキーになっていたりという、ふかみのある駆け引きが楽しめるはずです」(日本カーリング教会・川野なほみさん)

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